毎朝の「白湯」は体の中の水洗い。正しい作り方と飲むタイミング|東洋医学の引き算ケア

記:鍼灸師 石原綾 | 八幡山 七宝庵

朝起きたとき、「なんだか体が重い」「昨日食べたものがまだ胃に残っている気がする」と感じることはありませんか?

そんな時、目を覚ますために冷たいお水を飲んだり、栄養ドリンクやサプリメントを「足し」たりする方は多いかもしれません。

しかし、東洋医学の視点から見ると、体が重だるい時は「体の中に不要なものが溜まっているサイン」です。

そんな時に一番おすすめしたいのが、何かを足すのではなく、体の中を優しく「水洗い」してあげること。その最高のアイテムが、1杯の温かい「白湯(さゆ)」なのです。

東洋医学において、消化吸収を担う胃腸(脾胃)は「温かさを好み、冷えと湿気を嫌う」という性質があります。

冷たい飲み物や甘いもの、脂っこい食事は、胃腸を冷やし、体の中に「湿熱(しつねつ)」と呼ばれるベタベタとした淀み(ゴミ)を生み出します。これが、体の重さや肌荒れ、気分の落ち込みの原因になります。

白湯は、胃腸を内側から温めて働きを活発にし、体の中にこびりついたこの「ベタつき」をサラサラと洗い流してくれる、最も負担の少ない「お掃除」なのです。

電子レンジや電気ケトルでお湯を沸かすのも手軽で良いのですが、時間に少し余裕がある時は、ぜひ「やかん」や「お鍋」を使って沸かしてみてください。

おすすめの白湯の作り方

1. やかんにきれいなお水を入れて、火にかけます。

2. 沸騰したらやかんの蓋を開け、湯気を逃がします。(※換気扇を回すのもおすすめです)

3. そのままブクブクと10〜15分ほど弱火で沸かし続けます。

4. 火を止め、飲める温度(50度前後)になるまで自然に冷まします。

蓋を開けて沸かし続けることで、お湯の中に新しい「風(空気)」が入り込み、水の性質がとてもまろやかになります。「火」のエネルギーと「風」のエネルギーを含んだ白湯は、体の中の淀んだ空気を押し出し、スッと風を通してくれます。

一番のタイミングは「朝、起きてすぐ」です。

眠っている間に失われた水分を補給するとともに、休んでいた胃腸を優しく目覚めさせることができます。

飲むときのポイントは、お水を飲むようにゴクゴクと流し込むのではなく、「すするように、10分ほどかけてゆっくりと味わう」こと。

マグカップの温かさを両手で感じながら、一口ずつ、喉から胃へと温かさが広がっていくのを意識してみてください。この静かな時間が、今日一日のあなたを守る「境界線」を整えてくれます。

毎朝の白湯を数日続けても、どうしても体の重だるさが抜けない、イライラや肩こりがスッキリしない。

そんな時は、ご自身の「水洗い」だけでは流しきれない、少し頑固な淀みが奥に隠れているのかもしれません。

その時は一人で抱え込まず、プロのお掃除に頼ってください。

鍼灸(しんきゅう)は、体の中に風を通すための「窓」を開け、深い部分の巡りを整えるお手伝いです。

まずは明日の朝、1杯の白湯から。

あなたの心と体が軽やかに巡るのを、いつでも応援しています。

内容: 東洋の考え方に基づく鍼灸施術(自費診療)を行っています。

費用目安: 5,500円(税込)/30分(初回のみ60分頂戴しています)

主なリスク: 施術後に一時的なだるさや、稀に微小な内出血が生じることがありますが、通常は数日で治まります。