心と身体に「風」を通す。七宝庵が大切にする『風の鍼』のお話

記:鍼灸師 石原綾 | 八幡山 七宝庵

窓を閉め切った部屋に、長く居続ける自分を想像してみてください。

最初は気にならなくても、時間が経つにつれ、空気は重く、どんよりと淀んでいきます。呼吸は浅くなり、なんとなく気分まで塞いでしまう……。

実は、私たちの身体の中でも、これと同じことが起きています。

日々の忙しさ、絶え間なく入ってくる情報、そして「頑張らなきゃ」という緊張。こうしたストレスや疲れが溜まると、身体の中のエネルギー(気)の巡りが止まり、あちこちで「空気の淀み」が発生します。それが、肩こりや頭痛、あるいは理由のないイライラや重だるさの正体です。

七宝庵で行っている鍼灸は、例えるなら「身体の窓をそっと開けること」です。

一本の鍼。それは決して、悪い場所を攻撃するための道具ではありません。

滞って重くなった場所に、小さな「通り道」を作るための鍵。その一点に鍼が触れることで、塞がっていた窓が開き、そこからすうっと新しい空気が流れ込みます。

これが、私が大切にしている『風の鍼』の考え方です。

カチコチに固まっていた場所に風が通ると、淀んでいた熱は外へ逃げ、冷えて固まっていた場所には温かな巡りが戻ります。パンパンに膨らんでいた緊張の風船から、適度に空気が抜けていくような、あの感覚です。

特に春という季節は、自然界でも「風」が強く吹く時期です。

東洋医学では、春のエネルギーは上へ、外へと広がろうとする性質があると考えます。

身体の中の風通しが悪いまま、この強いエネルギーが芽吹こうとすると、行き場を失った「気」が頭にのぼり、のぼせや不眠、強いイライラを引き起こしてしまいます。

春の嵐に振り回されるのではなく、心地よい春風を身体いっぱいに受け止めるために。

今、身体の中に溜まっている古い空気を入れ替えて、風の通り道を整えておくことがとても大切なのです。

「風の鍼」を受けたあとの患者様からは、「視界が明るくなった」「身体が透明になったみたい」というお声をよくいただきます。

風が通り抜けたあとの身体は、まるでお掃除が終わったあとの部屋のように、清々しく、穏やかです。そこには、無理に何かを足したわけではない、あなた本来の「静かな健やかさ」が戻っています。

最近、少し「息苦しいな」と感じているあなたへ。

七宝庵の『風の鍼』で、深呼吸できる身体を取り戻してみませんか。

あなたの心と身体に、心地よい風を通すお手伝いをさせていただきます。

内容: 東洋の考え方に基づく鍼灸施術(自費診療)を行っています。

費用目安: 5,500円(税込)/30分(初回のみ60分頂戴しています)

主なリスク: 施術後に一時的なだるさや、稀に微小な内出血が生じることがありますが、通常は数日で治まります。