記:鍼灸師 石原綾 | 八幡山 七宝庵
心や身体の状態が沈み込むのは、空気が淀んでいる状態
心や身体が重く沈み込み、何をするにも億劫に感じられる日があります。
東洋医学では、この状態を「病気」と捉えるのではなく、生き物としての自然な変化のなかで、一時的に「気(エネルギー)」の流れが滞り、心身の空気が淀んでしまっている状態と考えます。
部屋の窓を閉め切っていると空気が重くなるのと同じように、内側の巡りが止まっているだけなのです。無理に気持ちを奮い立たせる必要はありません。
必要なのは、外側から新しい風を入れて、内側を「換気」してあげることです。
香りで気を動かす「理気作用」という選択
東洋医学には、滞ってしまった気の巡りをスムーズに動かす「理気(りき)」というアプローチがあります。この理気において、最も手軽で即効性があるのが「香り」の力です。
特に、大葉(シソ)やネギ、生姜、ミョウガといった薬味類、あるいはレモンやグレープフルーツなどの柑橘類には、強い理気作用があります。沈み込んでいるときは、思考でコントロールしようとするよりも、これらの香りを嗅ぐことで、嗅覚からダイレクトに脳へと刺激が伝わり、滞っていた内側の換気が始まります。
スーパーの買い物から始める、小さな調和
「いつも通り」に動けない日は、ただその状態を受け入れ、今日の食事に少しだけ薬味を添えたり、お水に柑橘を絞ったりしてみてください。それだけで、心身の空気はすこし動き始めます。
七宝庵では、このように日々のうつろいのなかで生じる「気の滞り」を、鍼灸(しんきゅう)の手当てを通して淡々と整えていきます。
自分ひとりでは内側の換気が追いつかないと感じたときは、いつでも当院にお越しください。今の状態に合わせたオーダーメイドの施術で、心地よい巡りを取り戻すお手伝いをさせていただきます。


